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インボイス制度でレシートに何を載せる?簡易インボイスの記載事項とPOSレジ設定

更新日:2026-11-03|運営:AI Mediaz|料金・手数料は各社公式ページで2026-11-03に確認

結論:飲食店・小売店などは、レシートを「適格簡易請求書(簡易インボイス)」にできます。宛名は省略でき、税率ごとの消費税額か適用税率のどちらか一方を載せればよいので、POSレジのレシートに登録番号を設定すれば対応できます。

必要なのは、①店名と登録番号、②取引年月日、③取引内容(軽減税率の対象品目である旨)、④税率ごとの合計額、⑤税額か適用税率です。

次にやること:POSレジの店舗設定に登録番号を入れ、軽減税率の印と税率ごとの合計がレシートに出るかを試し印刷で確かめます。

飲食店・小売は「簡易インボイス」でよい
図解:飲食店・小売は「簡易インボイス」でよい(POSレジ・決済 費用ノート作成)

インボイス制度でお店のレシートはどう変わった?

インボイス制度(適格請求書等保存方式)では、客が事業者で、仕入税額控除を受けたい場合に、店が交付するインボイスが必要になります。国税庁は「インボイスを交付するには事前にインボイス発行事業者の登録を受ける必要があります」としています。

ただし、飲食店や小売店のように不特定多数の客に売る事業では、毎回宛名を書くのは現実的ではありません。そこで、記載を簡単にした「適格簡易請求書(簡易インボイス)」を交付できることになっています。

簡易インボイスの記載事項は?

消費税法第57条の4第2項と国税庁の解説に沿うと、簡易インボイスに必要な項目は次の5つです。

項目簡易インボイス通常のインボイス
発行する事業者の氏名・名称と登録番号必要必要
取引年月日必要必要
取引内容(軽減税率の対象品目である旨)必要必要
税率ごとに区分した合計額必要(税抜・税込どちらでも)必要(税率も)
税率ごとの消費税額等・適用税率どちらか一方でよい両方必要
受け取る事業者の氏名・名称(宛名)省略してよい必要

国税庁のページでは、簡易インボイスについて「宛先は省略してOK」「税率又は税額のどちらか一方の記載でOK」と説明しています。

簡易インボイスを出せる業種は?

国税庁のページでは「不特定多数の者に対して販売等を行う小売業、飲食店業、タクシー業」などが挙げられています。消費税法施行令では、このほか写真業・旅行業・駐車場業(不特定かつ多数の者に対するもの)、これらに準ずる事業で不特定かつ多数の者に資産の譲渡等を行うものが定められています。

美容室・整骨院などのサービス業や、法人客が中心の店がこれに当たるかは、不特定多数を相手にしているかで判断されます。迷う場合は、通常のインボイス(宛名つき領収書)も出せるようにしておくと安全です。

POSレジで設定することは?

POSレジのレシートを簡易インボイスにするには、次の設定を確認します。設定の場所は各社のヘルプページで確かめてください。

  1. 店名・登録番号:レシートのヘッダーに「T+13桁」の登録番号を入れる。
  2. 商品ごとの税率:飲食料品(8%)と、それ以外・店内飲食(10%)を商品マスタで分ける。Airレジの機能一覧には「軽減税率販売」(商品ごとの税率設定、レシートの自動印字)があります。
  3. 軽減税率の印:対象品目に「※」などの印をつけ、「※は軽減税率対象」と注記する。
  4. 税率ごとの合計と税額:レシート下部に、8%対象・10%対象の合計と税額(または税率)が出るか確認する。
  5. 再発行・宛名つき領収書:法人客から宛名つきの領収書を求められたときの出し方(手書き領収書にも登録番号を入れる)。

2027年4月に飲食料品の税率を1%にする予定(法案成立が前提)については、国税庁のQ&Aで、軽減税率の対象品目である旨の表示があれば「1%」と別に表示しなくてよいとされています。税率変更への準備は「飲食料品の消費税1%予定とレジ対応」で整理しています。

手書きの領収書はどうする?

手書きの領収書でもインボイスにできます。簡易インボイスの5項目(宛名は省略可)を書けば足ります。ただ、手書きは書き漏れ(登録番号・税率ごとの合計)が起きやすいため、POSレジから領収書を出せるなら、その方が確実です。

インボイスと会計・保存の関係は?

交付したインボイスの写しは保存が必要です。POSレジのデータ(売上の記録)で写しを保存する場合は、電子帳簿保存法のルールとの関係もあります。「電子帳簿保存法とPOSデータ」で、受け取ったデータ(カード会社の明細・ネットの請求書)との違いを説明しています。

記帳や消費税の申告を税理士に頼む場合の費用は、姉妹サイトで比べています。

登録前に確認したいことは?

制度の特例は期限つきのものがあるため、国税庁の最新の案内と税理士の助言で判断してください。

レシートの記載例は?

簡易インボイスとしてのレシートは、たとえば次のような形になります(例)。

○○カフェ 登録番号 T1234567890123
2026年11月3日 12:15
※サンドイッチ(持ち帰り)  540円
 コーヒー(店内)      440円
合計             980円
(8%対象 540円 内消費税 40円)
(10%対象 440円 内消費税 40円)
※は軽減税率対象

税率ごとの合計額と、税額か税率のどちらか(上の例は両方)が入っていれば、簡易インボイスの要件を満たします。消費税額の端数処理は、1つのインボイスにつき税率ごとに1回と定められているため、商品ごとに端数処理した税額を足し上げる設定になっていないか、POSレジの設定を確認してください。

返品・値引きのときは?

インボイス発行事業者は、返品や値引きなどで代金を返したとき、「適格返還請求書(返還インボイス)」を交付する必要があります。ただし、税込1万円未満の返品・値引きなどは交付が免除されています。POSレジで返品処理をしたときのレシートに、返した金額・税率ごとの金額が出るかを確認しておきます。

また、交付したインボイスに誤りがあったときは、修正したインボイスを交付する必要があります。レジのやり直し(取消・再発行)の手順をスタッフと共有しておくと、窓口で慌てずに済みます。

客から「宛名つきの領収書」を求められたら?

簡易インボイスは宛名を省略できますが、法人の客などから宛名つきの領収書を求められることがあります。その場合は、簡易インボイスの項目に宛名を加えた領収書(通常のインボイスの項目を満たすもの)を出せば足ります。POSレジに「領収書発行」「宛名入力」の機能があるかを確認しておくと、手書きの手間が減ります。

レシートと領収書を二重に出す場合は、どちらを正式な書類とするか(同じ取引で二重に経費計上されないように)、店の方針を決めておきます。

登録番号はどこで確認できる?

インボイス発行事業者の登録番号は、国税庁の「適格請求書発行事業者公表サイト」で検索できます。自店の番号をレシートに設定するときの確認や、仕入先のインボイスが正しい番号かの確認に使えます。

番号の設定を間違えると、客が仕入税額控除を受けられない原因になります。設定後に公表サイトの番号とレシートの印字を見比べてください。

自分の条件(業種・月の売上・キャッシュレス比率・決済の種類・台数・必要な機能・補助金)での1年目の総額は、トップの計算ツールで出せます。入力内容は送信されません。

よくある質問

簡易インボイスを出せる業種は?
不特定多数の者に販売等を行う小売業、飲食店業、タクシー業などです(国税庁「インボイス制度について」)。消費税法施行令で写真業・旅行業・駐車場業なども挙げられています。美容室などのサービス業が当てはまるかは、不特定多数を相手にする事業かどうかで判断されるため、税務署か税理士に確認してください。
レシートに宛名は必要?
簡易インボイスでは宛名を省略できます。通常のインボイス(適格請求書)では、受け取る事業者の氏名又は名称が必要です。
税率と税額は両方必要?
簡易インボイスでは、税率ごとの消費税額等か適用税率のどちらか一方の記載でよいとされています。通常のインボイスは両方が必要です。
登録番号はどうやってレシートに出す?
POSレジの店舗設定(レシートのヘッダー・フッター)に登録番号(T+13桁)を入れるのが一般的です。設定の場所はサービスごとに違うため、各社のヘルプで確認し、試し印刷で表示を確かめてください。
インボイス発行事業者にならないとどうなる?
インボイス(簡易インボイスを含む)を交付できません。取引先の事業者が仕入税額控除を受けにくくなるため、法人の客が多い店では影響が出ます。登録するかどうかは、免税事業者のままでいる場合の影響とあわせて税理士に相談するのが安全です。

出典・確認した一次情報

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